大学受験における”多浪”

大学入試

こんにちは、スプリングシャトルです。密かに追っかけていた全ての模試で東大余裕でA判定だった浪人生が東大不合格となってしまったことを受け、緊急でブログを書いています。

おしながき

  1. 実は私も・・・
  2. 模試と本番との乖離の理由
    1. 知識重視になってしまいがち
    2. 模擬試験においては浪人生の方が圧倒的に有利
    3. 秋・冬・本番となっていくにつれ・・・
  3. 浪人生のモチベーション
  4. 浪人して合格を得る方法
    1. 覚悟
    2. 基礎重視
    3. 勉強時間
  5. 浪人は人生にとってプラスだと言えるか
  6. こういった方向性の記事になった理由
  7. 大学受験に関する相談に可能な限り乗ります

実は私も・・・

私は国立大学医学部に合格したのですが、現役ではありません。しかも、浪人してA判定出したのにも関わらず不合格、というのも経験しています。

予備校で浪人の方と年間を通して交流し、模擬試験の成績と本番の成績を伺ううちに、浪人生が不合格になる理由らしきものが見えてきました。

そして、あるブログ(医師国試浪人生における「多浪」)を見て、浪人生が受かりにくい理由が完全に自分の中で腑に落ちました。

ということで、当ページを記載しました。

模試と本番との乖離の理由

知識重視になってしまいがち

浪人生は、「知識が足りなかったから落ちたんだ」と考え、色々な細かい知識を取り入れようとしてしまいます。焦って大量の見たことのないような英・古文単語を覚えだすとか、和積の公式を丸覚えしようとするのが好例ですね。

そして、幹となるような知識・技術の定着率が低いことが目立つ印象です。

例えば、比較的易しい英文を見て一瞬で内容を理解出来るか、部分積分と置換積分を使い分けられるか等が苦手な場合があります。

模擬試験においては浪人生の方が圧倒的に有利

模擬試験の場合は、割と傾向が似通っており、前年受験した受験生は慣れている部分があります。更に、本番入試の過去問と傾向をどうしても似せようとしているため、過去問演習がまだ不十分な現役生はなかなか点数が取れず、浪人生は高得点を取りやすいということになってしまいます。

実際、私の受験生時代には”成績優秀者氏名”が発表されるのですが、成績優秀者に浪人生の名前がゴロゴロございました。当然、本当の実力とは言えません

秋・冬・本番となっていくにつれ・・・

秋になってくると、現役で東大に受かる中での下位層は、過去問を数年分演習しはじめます。そうなると、それまで浪人生のアドバンテージであった過去問演習量の差がどんどん縮まり、本番で模試類似問題や過去問類似問題での差はつかなくなります

そうなると、本番で差がつく問題は、傾向が全く新しい問題や、現場思考を問う問題であり、初めての模試等で”見たことのないような問題”に常に悪戦苦闘して失敗の中で学んできた現役合格下位層は本番の入試で得点出来る一方、浪人生は見たことのあるような問題に慣れてしまっている影響で太刀打ち出来なくなり、模試のようなパフォーマンスを見せることが出来なくなってしまうのです。そして、場合によっては全てA判定にも関わらず不合格ということになってしまうのです。

更に言うと、現役生は基本を固めてから応用に向かうため、応用に行く前は点数が取りにくいのに対して応用に行くと一気に成績を伸ばせるのに対し、浪人生は「あー、知ってるから大丈夫」と、既に基本が出来ていると考えがちなので、基本を固める作業をせず、どんどん応用の問題演習をしてしまう影響で成績を伸ばしにくいというのもあります。

浪人生のモチベーション

現役生は、自分が浪人することはどうしても避けたいと考えるため、常に危機感を持って勉強することが多いです。浪人生は、もう後がないから勉強する・・・と思うでしょう?確かにその面もあるのですが、実際はやや異なるようです。

浪人生は見かけ上必死なのですが、「今年もダメかも・・・」と言ってしまうことが目立ちます。そして、そう言ってしまったら、多くの場合はその通りになってしまいます。それは模試の成績が常にA判定であってもあまり変わらないようです。

「今年もダメかも・・・」という言葉の中には、「ダメだったとしても自分のせいではない、そもそも初めから無理だったのだ」とか、「ダメだったら親に頼んでもう1年やらせてもらおう」とか、「大学で人生は決まらない」といったような甘えが見え隠れしている気がします。トップレベルが自分の全てをぶつけてしのぎを削っているようなときに、このような甘えが少しでも出てきたら、当然やられますよね。

心のどこかに「まあいいか」がわずかでも残っている限り、浪人して合格を獲得するのは難しいのかもしれません

浪人して合格を得る方法

では、どうすれば浪人して合格が得られるのかについてお話します。「落ちたら人生が終わる」という覚悟を持ち、前年不合格だったのは基礎がダメだったからだと謙虚に受け止めて基礎を磨き直し、本番前の体調管理期間を除き、直前は勉強時間をしっかりかけて勉強するしかありません。

覚悟

仮に不合格になったら銃殺されるという法律が出来たと考えてみて下さい。そうなると、命がけで勉強しませんか?その感覚を自分の中でどれだけ持つことが出来るのかどうかは非常に大きいです。その点で言えば、既に医師になってある程度安定した生活が約束されている私にとっては大きなハンデと言えるかもしれませんね。

基礎重視

また、いくら問題演習をしても、基礎の時点で穴があれば同じ間違いを繰り返すだけです。基本問題集を完璧に解くというやり方でも、難しい問題の中で基礎を拾いに行くというやり方でも良いと思いますが、いずれにしても基礎を全て漏らさずに獲得しないと応用に進んでも勉強対効果は乏しいでしょう。

勉強時間

あとは、勉強時間をかけるというのは必要です。例えば、1日1時間の勉強で東大に合格出来る方法がこの世にあったとしましょう。東大受験の歴史は100年以上あります。その間で、その方法が見つからないと思いますか?必ず見つかり、一気に広まるはずです。ということで、そんな方法がないのを理解いただけましたでしょうか?

どれだけ基本をしっかりし、覚悟を持って取り組んだとしても、勉強時間をしっかりかけなければ無理なのですね。可能なら12時間以上が望ましいです。

浪人は人生にとってプラスだと言えるか

浪人することは人生において決して遠回りだけではないということが良く言われますが、あえて言いましょう。遠回りです!!当然のことながら、現役で受かる方が良いに決まっています

1年間社会に出るのが遅れるというのは、働き盛りの20代のうちの1年を無駄に塗りつぶすということになるので、決して肯定出来る状況ではありません。

更に、私自身を振り返ってもそうですし、他の浪人を経て大学入学した人を何十人か見て感じていることなのですが、大学受験で浪人した人の方が、現役で受かった人よりも、留年したり国家試験で躓いたりするリスクが結構高いです。浪人してしまうと、時間の感覚が薄れてしまうので、非常に怖いです。

ということで、現在高校3年以下の学年で、2025年の受験を目指している人は、浪人しないようにして欲しいと考えています。

ただ、問題は、既に浪人が決まってしまった方ですね。はっきり言って、これからの1年間は周りと差をつけられるだけで無為に塗りつぶされる1年です。しかし、志望大学に受からない限り、いつまでもこんな無為な1年を過ごさなければならなくなります(諦めて高卒になった場合はもっと悲惨です。志望を下げていける大学に行くというのも1つの方法ではあります)。

あなたは2025年もそんな無為な1年として過ごしたいですか

こういった方向性の記事になった理由

全体的に厳しい話になって申し訳ありません。本当であれば、「1年間頑張ったのは無駄ではない」等を言ってあげたいのですが、そのような甘い言葉の先に明るい未来はありません。「なにくそシャトル!」と思って、見返してやろう精神で必死に勉強し、さっさと大学入試から抜け出して向かうべき道に向かって欲しいのです。

私も多浪を経て国立大学医学部に入り、留年はしなかったのですが医師国試浪人も経験してしまっています。つまり、何年も無駄に時間を塗りつぶしてしまったということですね。当然その間に同じ年齢の人はどんどん偉い医者になっていますし、中には助教授になっている人もいます。

本来は医者もしくは医学研究者の道でトップを狙いたいのですが、もうこれだけ貴重な20代を無駄に塗りつぶしてしまった後ではさすがに無理です。なので、医者である程度成功しながらもそれ以外の分野でもある程度成功することによって、複数の分野での成功者というオンリーワンになることを狙うしか選択肢がなくなってしまったのです。

今このブログを見ている皆様には、私のようになって欲しくありません。現役で合格するか、せめて1浪くらいで合格し、その後はストレートに進むべき道に進んで欲しいのです。

ということで、日々を無駄に塗りつぶすのに、今年で終止符を打ちましょう

大学受験に関する相談に可能な限り乗ります

もし私に受験に関する相談があれば、DM下さい。返信出来る時にお答えいたします。もし相談する方があまりにも増えたら有料にするかもしれませんが、現時点では無料でお答えいたします。

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