こんにちは、スプリングシャトルです。以前、令和の虎で完全ALLになった完璧なプレゼンを紹介しましたね。これは非常に勉強になったと思うのですが、逆に完全に Nothing になるようなプレゼンも勉強になると思います。
というわけで、今回は全会一致で Nothing になった例を紹介いたします。
以前の令和の虎についての記事:【もの凄く勉強になる】令和の虎 完全ALL 獲得例1 第1章 など
おしながき
前回のおさらい
まずは、前回のおさらいをします。
“つなぐ アプリ で 施術院 を助けたい!【船田 睦】“:テーマは、”地域で院を開業している整骨院・鍼灸院・マッサージ院・整体院とセラピーを必要とする人たちをつなぐアプリで地域を元気にしたい!”です。
既に志願者が考えている資金と実際に必要だと考えられる資金との間に乖離があり、雲行きが怪しくなっている中で、何と、志願者が作成した資料に、”Naoru(林社長が出資したアプリ)には決定的な問題点がある“と書いてあったのです。
虎や主催に当然のように激詰めされ、最終的には志願者が謝罪して和解しました。
この和解が、Final Judgementにどう影響するでしょうか?志願者はお金をget出来るのか!?
Final Judgement
Final Judgementの結果は!?
株本社長
“Nothing。うまくいかないだろう。劇薬を用意してからチャレンジを。”
まあ、最初から志願者に対して言っていた内容ですよね。アプリを開発して流行らせるのは簡単なことではないですね。
ピートル社長
“Nothing。他人を説得するのに大事なのは、①相手のことを批判しない➁関係ないことは話さない。”
ピートル社長は志願者とあまり絡まなかったのですが、ここで凄く重要な指摘をしました。上の2点って、実は私を含めてほとんどの方がやってしまっていると思います。これを機に反省しましょう!
奈々江ママ
“アプリの決め手は人間力。批判をすることや自分の方が上だと言うのはマイナスでしかない。ただ、最後和解して良かったと思います。”
結局Nothingでした。”人の揚げ足を取る人は成功しない”という言葉を聞くだけでも、お金を出すとは思えなかったので、予想通りですね。
六川社長
“Nothing。もっと目の前の仕事をがむしゃらに頑張れば見えてくるものはある。”
六川社長も結構志願者に詰めていましたよね。予想通りのNothingでした。
林社長
“Nothing。コミュニケーションで空気が読めないので打ち合わせするのに心配だから。空気が読めない人は他に何か突出する才能があるので、出さなかったことを後悔させるほどアプリを流行らせて下さい。”
自分が投資したアプリに対して悪口を書かれていたのに、寛容な発言ですね。まあNothingであることには変わりはないですけどね笑。
結果
その結果、見事に全会一致のNothingとなってしまいました。
今回のプレゼンテーションの問題点
さて、今回のプレゼンテーションの問題点は何だったでしょうか?
➀〇〇思考
就職氷河期で希望する企業に勤められなかったとお話していましたが、就職氷河期のせいにしているところは印象が悪いです。
その後整骨院の院長として活躍しているという実績があるため、特に虎からの指摘はなかったのですが、他責思考は止める必要があります。
➁△△不足
整骨院などのリサーチはある程度されているようですが、実際に他のアプリはどのようにして稼働しているのか等のリサーチが圧倒的に不足しています。
アプリを流行らせるためには数百万円程度のお金では余程のことがない限り問題外だということは素人目線でも分かる話ですが、それすら分かっていません。
➂□□、♦♦についての検証不足
これはこの志願者に限らず多くの方にありがちです。
Yahooコメントなどでも、政治家は〇〇すべきだとかいう意見を多くお見掛けしますが、大体の場合実行可能性すらほとんど0なのですよね。仮に実行できそうであっても、〇〇することで得られる効果は乏しいことが容易に想像できる場合が多いです。
今回の場合、➁と被るのですが、このアプリを数百万程度のお金で流行らせるのは、実行可能性0ですよね。
また、広告を出したり、どぶ板営業をすれば流行るとお話されていましたが、広告を過大評価しています。何も考えずに広告を出してしまうと、数百万ものお金が秒で溶けてしまいます。
Google広告が良い例ですね。お金が余っていて、かつ広告について考える時間が勿体ないというような企業が使うのであれば良いと思いますが、残念ながらそうではない場合の方が多い印象です。
中小企業や個人レベルが使用しているのって良く見かけませんか?
広告に出しさえすれば集客出来ると思い込んでいるのが容易に想像出来ますが、これも、広告が集客にどれだけ効果があるかという実効可能性が良く考えられていない好例ですね。
ということで、実行可能性と実効可能性についての検証が圧倒的に不足しているということは、往々にしてございます。決してこの志願者に限らない問題です!
もし心当たりがあるのであれば、普段からしっかり考える訓練をした方が良いと思います。
➃他人や他社を〇〇して自分を上げようとする
これも、この志願者に限らず、ありがちですよね。私も、医師国家試験の勉強教材についての説明会で、ある塾の有名講師からお話を伺ったのですが、その時に、むやみやたらに他社を批判していらっしゃいました。そして・・・私の心は完全に離れてしまいました。
やはり、他人や他社を批判して自分や自社が素晴らしいとお話される人に対する印象ってどうしても悪くなるのですね。その人を信用出来ないと感じてしまうからなのでしょう。
「〇〇社は□□の所が素晴らしいのですが、△△については〇〇社のターゲットではなく、弊社が主にお取り扱いしています。なので、□□を希望されるのであれば〇〇社は素晴らしいと思いますが、△△を希望される場合には是非弊社とのお付き合いを検討して下さい」のようなプレゼンが基本だと思います。
他人や他社のものを褒めながら、その中でも△△の場合だけ自分や自社のテリトリーであることを強かにアピールする。相手の心に刺さるプレゼンをする方って、こういうポイントを心がけているのではないでしょうか。
➄質問に対しての答えが・・・
質問に対する答えは端的にした方が良いですね。今回、「決定的な問題点がある」についての質問に対して答えをはぐらかせるシーンがありました。
答えにくい質問であるのは分かるのですが、答えることから逃げようとすればするほど、印象はどうしても悪くなってしまいます。
ちゃんと質問に向き合う必要があるのですね。
➅■■が遅い
そもそも、「決定的な問題点がある」と書いたのを指摘された時点で、言い訳しようがないので、すぐに謝罪しなければいけません。
それにも関わらず、この志願者は最後まで謝罪せずにお話を続けていました。そのため、余計に虎の心が離れてしまった面は間違いなくございます。
次回でまとめます
今回は、全会一致でNothingになった例を紹介しましたが、学びは非常に多かったと思います。一旦整理しないと消化不良になりそうです・・・。
というわけで、次回でまとめます。引き続き、お付き合い下さい。
内科専門医。現在、ドラゴンシャトル2(内科専門医試験を手堅く合格しながら、東大入試284点(96点差落ち)から1年で東大理Ⅲのボーダー超えを狙う企画)を開催中!フォローすると良いことあるかも!?
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